機関投資家
機関投資家とは個人ではなく団体や財団により投資を行う投資家のことです。
銀行や保険会社など法人ばかりではなく投資組合など法人格を持たない機関投資家も存在します。
法人格を持たない機関投資家が各種の法的規制を逃れて脱法的な取引を行う懸念があり問題視されることもあります。
主な機関投資家の種類としては生命保険会社、損害保険会社、銀行、信託銀行、投資銀行、証券会社、総合商社、ヘッジファンド、投資ファンド、投資顧問会社、年金基金、などがあげられます。
ヘッジファンドや投資ファンドは投資による利潤をあげ出資した個人投資家に還元するのが目的であり、文字通り投資目的の機関投資家です。
それに対し、保険会社や年金基金は積み立てられた資金を払い戻しに備えて一定割合上の利回りで運用する使命があり投資行動をとることは義務的なものですが、保険の利用者には投資のための出資をしている意識がないため、意識のギャップから問題が生じることがあります。
銀行や総合商社においては投資による資産の有効運用と同時にリスクヘッジとしての投資という面があます。
銀行なら金利変動によるリスクを株式相場で回避したり、商社であれば為替リスクを為替相場で円買いをしておくことで回避したりといった具合です。
機関投資家といっても投資という業務の性格上投資行動の最終決断を特定個人の判断に委ねざるを得ない面があり、個人名を関した投資ファンドはもとより、大銀行や巨大保険会社の投資部門といっても巨額の資金の運用方法は売りか買いかの正反対の結果(大儲け、大損か)をもたらす決断をただ一人のトレーダーが行うことになり、トレーダーの失敗が大金融機関破綻の原因となることもあります。